最近、
嬉しかったことがひとつあった。
彼女が恋に堕ちていることがわかった。
もう8年位前になるだろうか。
若かった彼女は自殺未遂をしてしまうくらいの大恋愛の終わりを経験し、
男のひとが怖い、
もう男のひとなんて好きにならないと言った。
今年三十路になり、
いろいろ環境も変わり、
何が彼女を溶かしたのかは判らないが。
恋をしていると打ち明けてくれた。
しかし気掛かりなのは
妻子ある相手だということだ。
とてもおおきな気掛かりなのだけど、
それも彼女のこと。
わたしは傍観者である。
ただ、
好きなひとができたことは嬉しかったのだ。