動けない…



季節の移ろいを
夜の寒さで感じ、
ああ、
もう金木犀は終わったかなとか
紅葉はまだ早いけれど
湖東三山の寺院で御開張してたのも
行きたかったけれど行けず
なんとなしに
暇潰しに映画でも観ようかと
スケジュールを調べたりしても
動けず…



なんとか気分転換を図りたくて
のばすつもりでいた髪を切ろうかと
床屋に予約をいれて、
なんとか
風呂に入って身支度をしても
時間には充分間に合うのに
憂鬱で
キャンセルの電話を入れる。



今日も今日で
受診する予定だった。
昨夜からきちんと眠れていたのに
まだ眠い。
とにかくなんか食べて
支度をしようとしたが、
味噌汁1杯流し込んだだけで
出石で何枚も蕎麦を食べた時のような
香川で饂飩をはしご食いした時のような
もー動けない、
こんなお腹で外に出られない
って感じで
再び憂鬱に陥り
ただただ悶々としている。




わたしができていないこがある。
そんなことよりすべきことがある。
正確なデータは不明だが
確実に低栄養で
肝機能低下し、
貧血状態で
下腿に浮腫も認める母を
助けることができてない自分が
情けない。


自分の状況を知っているので
そんなことは母自身望んでいないってのはわかっているが
世間から観りゃ、
いや
自分から観て
1番助ける手を差し伸べられるべき自分が何も出来ないのが
悔しくてたまらない。


勿論
家族はわたしひとりではないので
自分独り責任感を感じる必要はないのだが、
仕事でもし関わっていたら、
今のわたしの関わり方はありえないのだ。



家族を助けられないで
何なんだろう。


悔しい。





そして




サミシイ。









家族の一員として
自分がそれなりに機能していないのに
同居するのは
苦痛でしかない。


家族だから一緒に住んで当たり前で、
なにかの役割を果たすとかできていないとか
自分を評価して、
そこに在る意義を見いださなければ
お気楽に生きていけない性分は変えられないのだろうか。
どうだっていいと判っているのに。



だから
サミシイのだろうか。



















☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆













鬱屈している状況に拍車をかけるのが
なんともいえない感傷的な気分



季節のせいか。






なかなか起きてこないのを
心配してか
猫にまで気を遣われて
ご機嫌を伺いにやって来る。



1人きりなのをいいことに
大好きなひとの名前を呟いて
猫を抱きしめてみたりする。







昨日だったか。
松坂の会見を観て
また思い出してしまった。





「きっともうそろそろ転勤になると思う。」



と半年に一度は言っていた。
もしそうなったら○子はどうするのか?
ついて来てくれるのか?
仕事はどうするのか?


そんな会話を何回しただろうか。


転勤になったらついて行く。
わたしの仕事は何処でもできる仕事だから辞めたって構わない。







でも
ホントに転勤になった時は
お払い箱にされてしまった挙げ句に
働けなくなっちゃった。





未練や後悔ではないが
前の彼のことを思い出すのは
ひとつの出逢いに終わりがあることを
深く再認識せざるを得なくて
切なくなる。



終わりが
死んでしまうことのお別れなのは
もっと辛いことなのかもしれないけれど
そろそろ
次のお別れは
死ぬ時でいい。
死ぬまで生きているわけだし、
どう生きて行くかを考えると
また悶々とするしかないのだし、
とりあえず今は考えずにいるしかないし、
考えなくても
考えても
死ぬまで生きているし。